日本の、これから

皆さん、先週末(12/09 19:30〜)放送されたNHKの番組「日本の、これから」をご覧になりましたか?
毎回、時間内には解決しようのないテーマを扱って議論が白熱した頃終わる番組です。
今回のテーマは「ネット社会」でした。

はじまり

ゼミを率いる立花先生が番組に出演されることを放映週の水曜(12/06)のゼミの時間に聞き、その日のうちに関連リンク集を作ることを決め、掲示板も開設できたらしよう、という話になりました。
このとき、立花ゼミのWebサイト「SCI(サイ)」は、今の姿をしていませんでした。ユーザ登録と認証の仕組みが、今では整備されていますが、当時は不十分で、新しく作り直したシステムをローカル(我が家のコンピュータの中)で試運転している段階だったのです。
週末に放映される番組を支援する以上、それまでにシステムをとにかく見せられるかたちまで完成させ、リンク集のページを立ち上げ、掲示板のシステムすら新しく作る*1必要が生じたことになります。
いや、あと三日だよ?無理だろ。

がんばり

この時点で、もしかしたらNHKからリンクが張られることも考えにありました。すると、多くの一般の方々の目に触れます。その可能性がある以上、ページ作成において手は抜けません。
ゼミの時間に、どんなリンク集を作るか─という大まかな話を済ませて役割分担をしてあったので、リンク集の中身自体についてはあまり心配ありませんでした。
問題は、システム。
というわけで、僕は体調不良を理由に12/07・08の二日間大学を休んでしまいました。ずる休み。
リンク集作成を担当したゼミ生たちも、それぞれ忙しい中で時間を作ってくれ、12/08の午前零時の時点でたいていの原稿が揃いました。
そして、昨日の日記を書いてくれたSTに校正を頼み、ページ自体の作成は岩間に任せて、システムの完成を急いだ結果…12/08の朝には、新しいSCI(サイ)が動き始めたのでした。
めでたしめでたし!

ふんばり

となればいいのですが、作る予定だった三つのうち、まだできていないものが。

  • 新しいデザインとシステム - ok
  • リンク集 - ok
  • 掲示 - あ。

まぁ、システムのソースコードを見すぎてちょっと息切れしてたんですネ。
一人で開発してるとこういうことになりがちです。これから新しいシステムのマニュアルを作ったりして、あとの人たちが簡単に使えるようにしていこうと思っています。
結論から言えば、掲示板は番組が終わる頃にできあがりました。
番組冒頭、立花先生に「今まさにリンク集や掲示板を作っていて」と仰っていただいたのですが、まさに作りかけだったわけで、顔を潰してしまったことにorz
作った掲示板でも指摘されました。ハイ。ごめんなさい。
でも、短期間のうちにとにかく形にはなったわけで、これはよかった。完成度が例え50%だったとしても、ゼロを何倍したところで0.5には届かないことを忘れてはならない、と思うのです。

おわり、にはならない

昨日の日記に書かれている、4人で鍋をやった話は、この夜のことでした。
とにかく作るべきものを作ったという達成感のあと味わう鍋はおいしかったぁ!
もうあの騒がしかった夜から一週間で、街はすっかり年末モードですね。それ以前からクリスマスモードでしたが。クリスマスって何だっけ?
その間にも、ちょこちょこNHKのこれからのページを手直ししました。書き込みも、とくに荒らしっぽい人は現れず、ほっとしています。
ただ、ゼミ規模でちまっとやっている企画の忙しさは終わり、でいいのですが、「ネット社会」の問題は終わりません。むしろ、番組内でも言われていたように、これから表面化してくるでしょう。

啓蒙

啓蒙というと偉ぶっているように聞こえて響きはあんまり好きではないのですが、番組での話し合いと、掲示板での議論を見ていてやっぱり思いました。啓蒙は必要だ、と。
議論をするため最低限必要になるネットの知識が欠けている人が多いように感じます。
例えば、リンク集を作るにあたってゼミ生で話し合ったときも、「匿名」「署名」「実名」の違いが話題に上りました。
今の日本のネットは実名をすぐに特定できないため「匿名」性が高いと言われています。確かにそうですが、実際は「署名」の仕組みをソフトウェアレベルで導入しているケースが多くあります。
「匿名」掲示板である2chですら、トリップと呼ばれる固有の文字列を自身のハンドルネームのあとに付すことでなりすましを防ぐ「署名」の機構が実装されています。
もちろん、問題とされる誹謗中傷を行う人は署名して記事を書くはずありませんから、それとこれとは話が別ですが…
匿名と署名、実名の違いをよく分からずに、韓国の例を聞いて「実名いいじゃん!」と直感的に思ってしまい、それに盲目的に賛成するような人がいたら、議論が成り立ちませんよね。
正しい知識を身につけて建設的な議論をする必要があると言えそうです。

メディア

知識を共有すればいいというのが前段の結論ですが、ネットはその部分が日進月歩ですぐに変わってしまうのが難しいところ。そのためには、ネットが今や新たな「社会」様の構造を成していることをちゃんと理解したうえで、普段からネットの大切なニュースに触れている必要があります。メディアが果たすべき役割は、ここにあるのです。*2
強引にメディアの話に持ってきましたが、元々今日の日記ではこのことを書こうとしてたんです。脇道にそれ過ぎだ、ってね。全く。

*1:普通に考えたらできあいの掲示板で済ませればいいところなのですが、新しいシステムの目玉がユーザ認証の仕組みだったため、それを利用してなりすましを防ぐことで安全にやり取りができる掲示板が求められました。

*2:とは言え、日本のニュースって社会情勢に触れることがあまりに少ないですよね。ネットに限らず、─これは島国で鎖国してた影響かと勝手に思い込んでるんですが─外国のニュース、とくにアメリカ以外のニュースがほっとんど入ってこない。